犬の皮膚病治療と共に体質改善&ホームケアに力を入れている四季の森どうぶつクリニックの獣医師平川です。
今回の症例はトイプードルの慢性皮膚病、特にしつこい手舐めに対してパーソナルケアPⅡ+とスキンケアECプラスと食事療法適応となる症例です。
【症例】
トイプードル 13歳 女の子(避妊手術済)
【経過】
〇1~2歳頃からトリミング後に痒みが出ていた
〇半年前からは起きている時はずっと痒い状態
〇手足を舐めすぎて脱毛し、腫れている
それでは症例の状態です。
比較写真をクリックすることで画像を大きくすることができます。
激しい手舐めはほぼなくなり、腫れて深いシワも奇麗に改善しました。
診断としてはアトピー&心因性の2つがポイントとなります。
アトピー部分をアレルギーと勘違いしてしまうと治療のアプローチを見誤ってしまいますので要注意です。
特に食物アレルギーと勘違いすると治療の入り口から間違えることになり、治療失敗の最大の原因になります。
アレルギーではないアトピーというのは「免疫バランスの異常」で、特に腸内免疫の異常から改善することが非常に重要です。
そのためスキンケアECプラス(サプリメント)と、アレルギーではない食事療法が重要です。
アトピー対策としては投薬治療をすることで腫れ・皺を速やかに改善することもできます。
同時に対策を練るのが「心因性」で、トイプードルは繊細がゆえに痒みにストレスに弱く、「気にしやすい」という性格が出やすいのが特徴です。
痒みを抑えると同時に、「気にしすぎ」という部分に対して向精神薬やパーソナルケアPⅡ+の使用が非常に重要になります。